皆さんは成功する要素は努力と才能、どちらの比率が高いと思いますか。
私は現役で商社の営業マンをしています。その職業柄、会社の社長や給与の高いサラリーマンと話す機会が多いのですが、彼らの中でも自助努力で成功した人はごく少数なのが実態です。
その理由は、昨今の実質賃金の低下により、サラリーマンが成功するには無理があること。また成功者に区分できる社長は、家族経営の2代目以降が90%以上を占め再現性がないことが挙げられます。
しかしそんな中でも、自身で財を成し複数の会社を経営するTHE成功者と呼べる人もいます。彼らは如何にしてその財を成したのか。今回は努力と才能の比率をテーマとし、その再現性のある方法をご紹介します。

- 努力しても中々自分の理想に近づけない人
- 自分の目標を見失っている人

最近は情報発信のツールがいっぱいあって、良い意味でも悪い意味でもキラキラした情報が溢れてるよね。

メン!そうだね。そんな情報に普段から触れていると、自分との対比に不満を持って、自信を無くす人も多いんだ。
成功者の努力と才能の比率を考えるには、まず成功者の概念を考える必要があります。昨今はSNSやメディアの影響で、人々における成功者の理想は年々高くなっていると言われています。
成功はゴールであり、努力はマラソンであり、才能は現在地です。今自分がどこにいるのか、ゴールテープがどこにあるのか、いつまで走れば良いのかわからない状態でマラソンを続けられる人はいません。
よって、自分の設定する成功は、自分の地図上で見える位置に据える必要があります。当然ながら成功と言う概念はお金以外にも様々ありますが、今回はお金にターゲットを絞り、その設定方法からご紹介します。

- 「成果=才能×努力」の方式は正しいが、大多数の人にとって重要なのは努力である。
- その理由は、トップレベルになる為に必要な1万時間を投下できる人がごく少数だから。
- 才能は結果論である。伸ばすものでも克服するものでもなく、努力の過程で見つけるもの。
ゴールを設定する方法

結論から言うと、ゴールは簡単には達成できないが継続して努力をすれば必ず叶うものを設定する必要があります。ここで重要になるのは、努力する期間を1万時間の法則に則ることです。

1万時間の法則とは、どのような分野であっても1万時間の練習を積めば、トップレベルになれると言う考え方です。マルコム・グラッドウェル氏が2008年に自身の著書で提唱し、現在はあらゆる分野で1つの指標として用いられます。
現代の労働環境下で一般的な人が作り出せる時間は、恐らく3時間/日が限界でしょう。毎日3時間ずつ、計10年間1つの事柄に取り組んだ場合、その投下時間は10,950時間となります。
尚、自分が設定するゴールは、得意分野に準じたワクワクするもので、かつ物理的に達成が可能な事柄にすることをお勧めします。
達成可能なもの
物理的に達成が不可能なゴールは、努力に繋げるモチベーションにはなり得ません。
例えば現在60歳の人が、平均年齢26歳のプロサッカー選手になりたいというゴールは達成することが不可能です。一方で、自身の資産を10倍にしたいと言う目標であれば現実味を帯びます。
この場合、投機や不動産のリノベにより5年以内に資産を5倍にし、分散されたインデックス投資で21年間保有すれば、26年後の86歳で達成できます。
ワクワクするもの
自分がワクワクするものとは、簡単には達成できない自分の理想を指します。例えば「明日は5分間英語の勉強をするから今日はいつもより5分早く寝よう」というものは、過程でありゴールではありません。
忙しい日々の中から時間を取り、自分が理想とするものを思い浮かべましょう。フランスの小説家ジュール・ヴェルヌの名言である「想像することは実現できる」はゴール設定の真意です。
物理的に達成可能な理想はいつか現実となり得ます。
得意分野に準ずるもの
これはマストではありませんが、例えば自分の本業が営業であれば営業代行会社を設立する。WebデザイナーであればWebサイト構築会社を設立する。など、本業に準じたものは達成までの時間を短縮できます。
もし、その枠組みの中でワクワクすることが見つからないのであれば、そもそも本業の業界・職種を見つめ直した方が良いかもしれません。人生の中で自分が投下できる時間は有限です。
現在地を調べる方法

上述した中で才能は現在地という表現をしましたが、本章ではその理由をご紹介します。
例えば皆さんが地図やコンパスなどの必需品がある状態で、砂漠の真ん中で迷っているとします。一見すると、この状態で助かることは容易だと考えられますが、実は遭難した際に最も重要なのは自分の現在地です。
才能の探し方
現在地である才能は、誰かが教えてくれるものではなく、地図上の地形と目の前の地形を自分自身で照らし合わせる必要があります。
ゴールまでの地形はSNSやメディアに様々な情報はありますが、それはあくまで地図であり、目の前の地形は自分が動かなければ変わりません。
自分の才能がどこにあるのか、その地形はどこにあるのか、自分自身が探しましょう。他人に「その道は険しいよ」と言われても、その真相は自分が体験するまでわかりません。
SNSやメディアは不要
才能を探す過程において注意しなければいけないのは、自分が求める情報だけに触れることです。他人基準の情報を伝えられると、自分のゴールが分散されます。
昨今のSNSはリールの自動再生機能により、本来触れるべきでない情報すらもAIが判断して触れさせてしまいます。自分の人生にとって有益な情報と、不要な情報を見極められない人は、現在地を見失います。
ゴールまでの距離
現在地からゴールまでの距離は一見すると重要だと思われますが、実は何の関係もありません。日本は他国と比べ圧倒的に恵まれており、皆さんの多くは既にゴールまでの必需品を持っている状態です。
松下電器創業者の松下幸之助氏は「私は小卒・病弱・貧乏の“三つの条件”に恵まれていた」と語っています。
逆にゴールまでの距離が遠ければ遠いほど、そのゴールは自分がワクワクするものとなり、走り切るまでのモチベーションに変換できるのです。
努力と才能の比較

長くなりましたが、以上が前提となります。ここまでの内容から、成功する要素として努力と才能どちらが重要になるかをご紹介します。
仕事における成果は、「才能×努力」で決まると言われています。その仮定で言うと、才能も努力も等しく重要だと思われますが、実際はそうでもありません。
結論から言うと、確かに才能は成果に影響されますが、それは結果論であり既に一定以上の時間を投下している人だけに当てはまります。よって、大多数の人にとって最も重要なのは努力です。
努力が10割
株式会社aim代表取締役の加地太祐氏は「目標を持つ人が1万人、挑戦する人は100人、継続できる人は1人」と語っています。
これは決して大袈裟ではなく、例えばブログは、挑戦した人の中で3年後に継続しているのは統計上たったの3%です。努力の要素だけで、これだけ多くの人が脱落してしまいます。
1万時間の法則に則れば、本業とは別のゴールに取り組むには合計10年間、本業として取り組む場合でも3年以上(10時間/日 週休1日計算)を費やす必要があります。
自分の定めたゴールの成功確率が0.1%である場合、脱落する要因は継続して努力できなかったとして、説明する理由は十分でしょう。
最後に
今回は努力と才能の比率をテーマとし、その再現性のある方法をご紹介しました。
本ブログの結論は、自分のゴールを時間をとって定め、そのゴールテープを切るには、1万時間という途方もない時間を投下し続ける努力が必要だということです。
その過程でもし自分の才能がないことに悩む場合には、走り続けながら軌道修正すれば良いのです。自分の才能は伸ばすものでも克服するものでもなく、過程で見つけるものだからです。
今後も現代のビジネスマン向けに情報を発信していきますので、本ブログをブックマークして頂けますと幸いです。