失敗しない!会社員が起業するまでの3ステップ|認知→集客→開業

会社員が起業するまでの3ステップは、認知→集客→開業です。会社員は起業までの時間的猶予があり、開業までにどれほど土台を積み上げたかが成功のカギになります。

本記事では、会社員が起業する3ステップについて解説します。

目次

はじめに

事業のブランドを決める要素は「認知信頼実績価格品質」です。

認知は開業までの土台づくりで、信頼と実績は集客のターゲットで、価格と品質は開業時の資金調達で差が出ます。

これらはリスク回避の観点から、すべて会社員在籍中に準備するべき内容です。

STEP.1 認知活動

難易度

認知活動は、事業ブランドを決める要素の中で、最も成果が出るまで時間がかかります。

認知力を高めるには、まずコーポレートサイト(会社の顔)を作成し、自分の事業に関するコンテンツ発信を行います。

会社HPを作成する

新野商事コーポレートサイト(WordPressで作成)

コーポレートサイトを作成することで、事業内容(誰に・何を・どのように届けたいか)を明確にできます。

WordPressを用いれば視覚的にコーポレートサイトを作成でき、費用はサーバー代・ドメイン代+テンプレート代で済みます。

コンテンツを発信する

新野商事ブログ

発信するコンテンツは、起業する事業に関連した内容にします。

コンテンツを通じて視聴者・読者を集め、外部リンクや内部リンクで自社のホームページへ流入する動線を作ります。

発信する媒体はSNS・ブログ・YouTubeが代表的ですが、これらは「どれが良いか」ではなく「どの順番で始めるべきか」を考えましょう。

コンテンツ発信をする順番は、以下のブログで解説しております。

コンテンツを発信する理由

集客活動の順番は、コンテンツ発信→インサイドセールス→営業がお勧めです。

右に行くほど「固定費が高く・短期的な成果が期待でき・訴求先が絞られる」方法となります。

インサイドセールスや営業活動は開業後でも可能ですが、コンテンツ発信は運転資金に還元されにくい(即効性がない)ため、固定費のない開業前に行うのが得策です。

集客へ移行するタイミング

コンテンツ発信による広告収益が自分の生活資金を払えるレベルに達すると、「創業後の資金繰り耐性がある」ことを実績をもとに提示でき、後の資金調達が有利に働きます。

但し、後述する補助金の中には「創業後1年以内(事業開始前も対象)」を要件とするものもあるため、実際のマネタイズはなるべく後にズラすことをお勧めします。

投下時間の目安

ブログやYouTubeで収入を得られるようになるには「最低でも半年、通常は2年~3年ほどかかる」と言われています。

アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2025|アフィリエイトマーケティング協会

実際に2025年の日本アフィリエイトマーケティング協会の調査では、ブログ・アフィリエイト実践者の半数以上が月収1万円未満という結果が出ており、マネタイズの難しさも伺えます。

大半は数年間「収益0」の状況に耐えながら、「先行投資期間」としてコツコツ継続作業することになります。

STEP.2 集客

難易度:

自社ホームページへの流入動線を確保したら、定期的に問い合わせが来るようになります。

しかし、プル型営業(問い合わせがくる動線を作る営業)だけでは、リードの蓄えとしては不十分です。コンテンツ発信で培った専門性や実績をもとに、ターゲットへ積極的にアプローチしましょう。

リードの重要性

会社は見込み顧客の数が多いほど売上のブレが小さくなり、長期的な業績が安定します。

商談候補の蓄えである「リードのパイプライン」が将来の売上を下支えし、特定の顧客への依存率を減らす効果があるためです。

リードから顧客化する比率

見込み顧客の案件は、失注の可能性を見込んで、目標額の3倍が理想とされています。リードから商談・受注に至るまでには大きな目減りが生じ、ごく一部のみしか最終的に顧客化しないためです。

そして、その顧客化される比率は業界ごとに異なります。

MQLとSQLの違いとは?マーケティング部門と営業部門の連携のコツを解説|ADEBiS

  • リード:見込み顧客
  • MQL:関心を示している見込み顧客
  • SQL:受注する可能性が高い案件
  • Closed:成約案件
スクロールできます
業界リード→MQLMQL→SQLSQL→Closed
航空宇宙18%32%61%
自動車21%42%49%
B2B SaaS39%38%37%
バイオ36%40%55%
建設業17%37%54%
Eコマース23%58%60%
金融サービス29%38%53%
ヘルスケア24%38%51%
産業用IoT22%39%51%
製造業26%41%51%
医薬品41%56%64%
不動産27%33%53%
IT・ソフトウェア28%39%59%

このように、業種によってバラつきが大きいものの、安定した売上を得るには十分な母数が不可欠です。

なぜ見込み顧客から受注に至るまで目減りするの?

検討を進める中で、プロジェクト自体がドロップする場合や、競合他社を選定される可能性があるからです。見込み顧客は一社選定の理由がない限り相見積もりで検討するため、仕様や予算を詰めていく中で、競合他社より付加価値がないと判断されることは少なくありません。

参考文献:Sales Funnel Conversion Rate Benchmarks: 2026 Report|FirstPageSage

なぜ開業前に集客するの?

商売の基本は、まず何よりも「買い手を確保」することです。

開業前に集客を行い、市場のニーズと自分の事業アイデアを整合すれば、「開店したのに顧客が来ない」という最悪なケースを避けることができます。

収益が発生したらどうするの?

近年では政府が副業を促進する方針へ転換し、2018年1月に「モデル就業規則」から副業禁止規定が削除されています。

厚生労働省が発表している「副業・兼業の促進に関するガイドライン」には、以下のように書かれています。

労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由である。

例外的に、労働者の副業・兼業を制限できるのは、

① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

上記に該当する場合である。

出典:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」 

つまり、例え所属している会社の就業規則に『副業禁止』と明記されていても、

上記①~④のルールを守っている限り、「副業をやっている」という理由だけで法的に罰せられることはありません。

STEP.3 開業準備

難易度:

いよいよ開業に向けた準備を行います。この段階で行うべきは、「固定費の削減」と「資金調達」です。

固定費の削減

起業には予測不能の出費が多いため、如何にして日々の出費を避けるかが存続のカギとなります。

くろひつじ

固定費は取引量に応じて増減しない(資金回収ができない出費)だから、可能な限り削減する必要があるんだ。

固定費の代表例

  • 家賃
  • 人件費
  • 通信費、水道光熱費の基本料金
  • 減価償却費、保険料、固定資産税、駐車場代

代表的な固定費の中でも、最も大きな出費となるのが家賃と人件費です。この2点を削減することが、会社存続に向けて大きな効果を持ちます。

事務所は少額に

店舗型の「小売業」や生産設備が必要な「製造業」でない限り、事務所の家賃はなるべく少額に抑えましょう。

会社設立に必要なのは「オフィス」ではなく、あくまで「住所」であるため、自宅やレンタルオフィス(運営会社が許可している場合)でも登録可能です。

従業員は雇わない

起業当初の不安定な期間は、経営状況に臨機応変に対応できるよう、従業員ではなく業務委託(外注)を活用しましょう。

業務委託は、従業員を雇う場合と比較し以下のようなメリットが存在します。

消費税の節税効果

従業員への給与・賞与は消費税の課税対象外ですが、委託先への支払いは課税対象となります。

よって、外注費に含まれる消費税は課税取引(仕入税額控除の対象)となり、消費税納税額を減らす効果があります。

保険料負担の軽減

従業員を雇用すると、健康保険・厚生年金は会社と従業員で折半し、労災保険料は会社の全額負担となります。

一方で業務委託の場合、発注先の個人は会社の社会保険被保険者とはならず、雇用保険の適用も受けないため、これら保険料を負担する必要がありません。

人材リスクの軽減

従業員は労働契約法や労働基準法によって保護されており、雇用者都合での解雇は厳しく制限されています。

一方、業務委託契約の場合は民法上の「請負契約」となるため、労働者保護規定は直接適用されません。

よって、会社側から契約を解除するハードルは雇用より低く、契約書の定めに従って比較的短期間で契約終了が可能です。

くろひつじ

但し、業務委託先に落ち度がないのに一方的に契約を打ち切れば、契約不履行として損害賠償請求される可能性はあるよ。

資金調達

融資・補助金を活用し、手元資金を増やすことは会社の存続に直結します。

融資前の準備

融資を受ける際には「受ける金額と理由(資金使途)を、数字をもとに」説明できるようにしましょう。

ココがポイント!
  • 返済期間は最長にしよう!
    • 手元資金を増やし資金繰りを安定させるため。
  • 事業計画書は明確に記載しよう!
    • 返済原資・返済期間・資金使途の説明に必要です。
  • 銀行(信用金庫)からの融資は金利交渉しよう!
    • 日本政策金融公庫の金利は固定ですが、銀行は決まっていません。

創業時に必ず押さえるべき融資・補助金制度は以下の通りです。

新規開業・スタートアップ支援資金

  • 対象:新たに事業を始める方・事業開始後おおむね7年以内
  • 利率:基準利率
  • 資金使途:設備資金・運転資金
  • 上限:7,200万円(うち運転資金4,800万円)
  • 返済期間:設備資金20年以内(据置5年以内)・運転資金10年以内(据置5年以内)

基準利率の金利は、公庫の公式サイトで確認できます。

また創業時の(税務申告を2期終えていない)場合、原則として「無担保・無保証人」で、利率は0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)引下げとなります。※但し一部利用できない制度あり

参考文献:事業資金 小規模事業者/個人事業主の方|日本政策金融公庫

小規模事業者持続化補助金<創業型>

  • 補助上限:200万円(インボイス特例で+50万円) 
  • 補助率:2/3
  • 対象経費例:機械装置、広報、Webサイト関連、展示会出展、旅費、新商品開発、借料、委託・外注
  • 注意点:補助金は後払い・審査あり・自己負担あり

創業後1年以内(事業開始前も対象)の小規模事業者向け補助金です。令和7年度補正予算で、対象が「創業後3年→1年以内」に見直されています。

申請要件として、自治体の「特定創業支援等事業」を受け証明書を発行する必要があります。

参考文献:小規模事業者持続化補助金<創業型>

スタートアップ創出促進保証

  • 対象:創業予定者や創業後5年未満
  • 保証限度額:3,500万円
  • 担保・保証人:不要
  • 保証期間:10年以内(据置1年、条件により3年)
  • 貸付利率:金融機関所定の金利
  • 保証料率:年1.1%(所定の0.9%から0.2%上乗せ)

「信用保証協会」が保証することで、民間の金融機関の融資を受けやすくなる仕組みです。

税務申告が1期を終えていない場合、自己資金が創業資金総額の1/10以上必要です。

参考文献:スタートアップ創出促進保証|中小企業庁

自治体の創業融資・助成金制度

開業先の自治体(県・市)が創業融資・助成金制度を行っていないか必ず確認しましょう。

内容は自治体により異なりますが、自治体により様々な対象者向けの支援を行っています。

最後に

今回は、会社員が起業する3ステップについて解説しました。

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参考文献

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