私は現役で商社の営業マンをしています。
マネタイズする前の副業初期は、稼ぐことより「人を集める」ことに集中した方が、長期的に事業の拡張性が増加します。
今回は、副業初期は「稼ぐ」より「人を集める」ことに集中すべき理由について、具体的なデータを基にご紹介します。

- どの副業に取り組むか悩んでいる人
 
副業の種類
副業は「農耕型」と「狩猟型」の2種類にジャンル分けできます。
農耕型のジャンル
- 目的:人を集める
 - 例:YouTube・SNS・ブログなど
 

農耕型の副業は、オンライン上でコンテンツを発信し、「人を集める」ことを目的としたビジネスモデルです。
初期段階は無収入でコンテンツを充実させ(種まき)、定期読者を収益構造へ流入させる(収穫)ことから、農業に例えられ「農耕型の副業」と呼ばれます。
農耕型の副業はコンテンツそのものが収益構造を生みにくいため、良い意味でも悪い意味でも「投下時間と報酬が見合わない」特徴があります。
くろひつじいわゆる「コンテンツマーケティング」とも呼ばれているね。
メリット
- 軌道に乗った後も投下時間が変わらない。
 - 他のビジネスへ読者(視聴者)を流入でき、事業のスケールがしやすい。
 - 成果が出るまで時間がかかるが、一度収益が発生すれば衰退にも時間がかかる。
 
デメリット
- 成果が出るまで時間がかかる。
 - 「誰に何を届けるか」の設計が不十分だと成果が出にくい。
 
狩猟型のジャンル
- 目的:稼ぐ
 - 例:せどり・アルバイトなど
 


狩猟型の副業は、せどりやアルバイトなどの、時間と報酬が結びつきやすいジャンルを指します。
いわゆる「時間の切り売り」となるため、いずれ当該業務を外注しない限り、一定のライン(マンパワーでこなせる業務量)で成長が頭打ちになります。
せどりは「オンライン事業」という面では農耕型と同様ですが、「商品のファンは獲得できるが自身のファンは獲得しづらい」特性から、事業をスケールするには現在のタスクを外注し、同ジャンルで行う必要があります。
メリット
- 成果(利益)に即効性がある。
 - 副業の成功体験を得やすい。
 
デメリット
- 「時間と場所」が縛られやすい。
 - 軌道に乗るほど投下時間も累積する。
 - 収益を生み続けるには動き続ける必要がある。
 
副業の特徴
また副業に取り組むことは、起業する場合と比べ以下のような特徴があります。
- 本業の収入で生活が支えられているため、軌道に乗るまでの時間的猶予がある。
 - 本業の拘束時間があるため、日常の中で投下できる時間が限られる。
 



つまり時間と場所の融通が効き、かつ長期的に事業をスケールしやすい「農耕型」の方が、副業としては相性が良いんだ。
実際に米国の調査会社が集計した統計では、副業にかける時間は平均11~16時間/週、中央値が5時間未満となっています。
これは単なる努力不足ではなく、生活の中で時間を作るには、物理的な限界があることを示しています。


時間と収入の乖離
また同調査会社の統計では、月1,000ドル以上稼いでいる人は15.4%存在します。
先の図では、週21時間以上副業にかけている人の割合は9.1%であり、「約6%の人が週20時間以内で月10万円以上稼いでいる」ことがわかります。
また本統計では、月5,000ドル(約50万円)以上稼ぐ人のうち、約39%の人は週20時間以下の作業でその収入を達成していると回答しています。





副業の事業規模で本業並みに稼ぐって凄いことだね。それにしても、53.8%の人が週5時間以内って少なすぎない?



おそらく、アルバイトなどの狩猟型の副業なんだと思うよ。労力や場所の制約上、週1回くらいしか勤務できないからね。
市場規模の比較
農耕型副業の本質は広告収入ではありませんが、仮に広告収入をメインとした場合、2024年度の市場規模は、せどりと比較し圧倒的に低くなります。
4,054億円
YouTube(他動画共有サイト含む)
2,404億円
ブログ(掲示板含む)
4,550億円
SNS
2兆5,269億円
せどり(フリマ等の個人間EC)
市場規模とは、特定の業界や事業分野における「一定期間内の総取引金額」のことを指します。
市場規模や取引件数・単価などを知ることで、ミニマムでどれだけの取引金額が見込めるかを想定することができます。



新規参入者の「稼ぎやすさ」は狩猟型の方に部がある。しかし一方で、農耕型の方が「事業の将来性」は高いってことだね。
農耕型の副業
農耕型の副業は、取り組む時間と場所の成約が少ない一方で、成果が出るまで時間がかかることが最大のデメリットです。
ブログやYouTubeで収入を得られるようになるには「最低でも半年、通常は2年~3年ほどかかる」と言われています。


https://affiliate-marketing.jp/release/202506.pdf
実際に2025年の日本アフィリエイトマーケティング協会の調査では、ブログ・アフィリエイト実践者の半数以上が月収1万円未満という結果が出ており、継続することの難易度が伺えます。



ブログ収入の平均は年々上昇傾向にはあるものの、新規参⼊が難しい業態であることは変わりないね。
副業開始から半年以内に成果が出る人もごく一部存在しますが、ラッキーパンチ1回では、他事業へスケールすることは不可能です。大半は数年間「収益0」の状況に耐えながら、「先行投資期間」としてコツコツ継続作業することになります。
しかし、この分野で成功すれば、先の統計にもある通り月数十万円~数百万円規模の収入も狙うことができます。これは過去の記事・動画からなる収益が大きく、農耕型の「積み上げ式」の利点でもあります。
収入源の本質
農耕型副業の収入源は、アドセンス・アフィリエイト・YouTube広告などの「広告収入」が基本と考えられますが、その本質は別にあります。
広告収入は「他社事業」の宣伝により報酬を得ますが、これを「自社事業」に置き換えることで、「自社のリード(見込み顧客)を獲得するプル型営業の構造」を手にすることができるのです。
例えばどのような副業でも、その事業に投下した時間が多ければ多いほど、その業界のプロとして関連事業へ派生することができます。
- ブログ→ライター、Webマーケティング
 - Youtube→切り抜き動画制作、撮影・ディレクション
 - SNS→SNS運用代行、インフルエンサー施策、ソーシャルコマース運用
 
しかし、農耕型の副業はその成約に留まらず、「自身のファン」を獲得することで、全く関連のない事業であっても、リードを流入させることができるのです。
検索結果上位化(SEO施策)
農耕型の副業で人を集めるには、検索結果に対し上位表示をさせることから始まります。いくら外部被リンクからの流入を施策したとしても、その被リンク元の人口は検索エンジンには敵わないからです。
そして、この検索結果の上位を決める基準は、YouTube・ブログ・SNSすべて基本的な内容は共通しており、如何に読者・視聴者のためになるコンテンツを提供するかにかかっています。
なお、検索結果の上位を決める代表的な基準には、Googleの品質評価ガイドラインがあります。


Googleが検索結果のコンテンツの品質を評価するため、「外部の評価者向けに」作成したマニュアルです。これは、検索ユーザーのニーズをどれだけ満たしているかを評価するための基準であり、コンテンツ作成者向けにSEO施策方法を解説するものではありません。
評価基準の代表例
タイトル・概要・記事(動画)に対して、ユーザーの検索キーワードとの関連性があるかを測られます。
戦略的に検索ボリュームの高い(またはあえて中規模の)「キーワード」をタイトルに盛り込み、関連したコンテンツを作成することが求められます。



これは最も重要な要素で、もしユーザーが検索した内容と関係ないコンテンツが出てきたら、その媒体自体の評価が落ちちゃうんだ。
読者・視聴者がコンテンツを読む、または視聴した滞在時間を測られます。優良なコンテンツほど、ユーザーの滞在時間が長いと判断されるためです。
また上記の他にも、フィードバック(高評価・コメント・シェア数)や、E‑E‑A‑T(経験値・専門性・権威・信頼性があるか)などの評価基準が存在します。
しかし、いずれの基準も統一しており、「誰に何を届けるか」の設計を明確にし、「ユーザーのためになるコンテンツを作成し続ける」ことが重要なのです。
最後に
今回は、副業初期は「稼ぐ」より「人を集める」ことに集中すべき理由について、具体的なデータを基にご紹介しました。
なお、収入源を増やす重要性は以下のブログでご紹介しておりますので、ぜひ合わせてお読みください。


今後も現代のビジネスマン向けに情報を発信していきますので、本ブログをブックマークして頂けますと幸いです。





